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長い間ありがとう!グルベローヴァ《ノルマ》@ミュンヘン・バイエルン国立歌劇場 2011.4.15

実に長い間、グルベローヴァの超絶歌唱を聴いてきました。今回は第1幕の不満とか、特に「清き女神」への欲求不満とか問題もありましたが、第2幕が最高の出来で、まあ、終わりよければすべてよしというところです。もう、これでグルベローヴァを聴くのは最後になるでしょう。もう十分に感動や喜びを与えてくれました。
思えば、もう20年以上前にバルセルナのリセウ劇場でR・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタを聴いたのが始めでした。彼女も40代にはいったばかりで溌剌としていました。その後、今回まで数えてみれば、11回聴きました。国内7回、海外4回です。ウィーンで聴いたツェルビネッタ、ドレスデンで聴いたルチアが最高でしたが、いつも期待を裏切らないのがグルベローヴァでした。

そのグルベローヴァも60代にはいり、流石のグルベローヴァも高音で絶叫するところでは衰えを感じました。ですが、芸の力、ノルマが最後にお父さんに残していく子供のことをお願いして切々と歌うところの情感のこもっているところ、涙なしには聴けません。これで長い間お付き合いをしたグルベローヴァも聴き納めです。よい終わり方で嬉しいです。まさに不世出のコロラトゥーラソプラノでしたね。

今年はバイエルン国立歌劇場の日本公演にグルベローヴァも参加予定なので日本の聴衆のかたも聴かれるかたも多いかと思います。saraiはNBS・ロイヤルオペラとの決別宣言をした以上、聴くわけにはいきません。また、グルベローヴァの引退もそう遠い日ではないでしょう。
これだけの人は最後にいい歌唱を聴いて、オシマイにしたいというsaraiの勝手なロマンがあります。そういう意味で今回のオペラは一生忘れられない
ものになるでしょう。

一応、今日のキャストを紹介しておきます。

 ベルリーニ:オペラ《ノルマ》
  フリードリッヒ・ハイダー指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団
  演出:ユルゲン・ローズ
  ノルマ:エディッタ・グルベローヴァ
  ポリオーネ:ゾラン・トドロヴィッチ
  アダルジーザ:ソニア・ガナッシ
  フラーヴィオ:フランチェスコ・ペトロッツィ
  オロヴェーゾ:スティーヴン・ヒュームス
  クロティルデ:オッカ・フォン・デル・ダムラウ

失礼ながら、グルベローヴァのノルマに尽きてしまうオペラなので、通常はコメントすべき他のキャストにも言及しないことにします。演出内容も同様です。ただ、グルベローヴァがらみで言えば、第1幕では不満だったアダルジーザとの2重唱が第2幕ではバランスもアンサンブルも格段に良くて、それだけでガナッシに拍手です。

妙な感想になりましたが、思い入れのある大歌手への切なる思いを込めた感謝の言葉のつもりです。
本当に長い間、感動をありがとう! エディッタ



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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