ブルックナー6番:インバル+都響@サントリーホール 2010.11.30
大御所インバルの登場で期待の公演です。
今日の演奏は以下。
指揮:インバル
ヴァイオリン:四方恭子
管弦楽:東京都交響楽団(コンサートマスター:矢部達哉)
今日のプログラムは以下。
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
《休憩》
ブルックナー:交響曲第6番イ長調
まずはモーツァルト。
この曲はモーツァルト19歳の作品で彼らしい爽やかさに満ちた美しい曲です。
オーケストラの編成も小さく、東京都交響楽団の強力な弦セクションが遺憾なく、その実力を示し、素晴らしく澄みきった響きを聴かせてくれます。
ヴァイオリンの四方恭子は昨年から東京都交響楽団のコンサートミストレスです。以前はケルン放送交響楽団の第1コンサートマスターを長く努めた逸材です。
芯のしっかりした音でヴァイオリンを響かせます。
第1楽章では少し緊張したのかいくつかのミスや乱れもありましたが、後半はしっかりとした演奏できっちりとモーツァルトを表現していました。
大御所インバルのサポートということでの緊張感だったのでしょうか。
まあ、全体としては及第点の気持ちのよいモーツァルトでした。
saraiとしては満足の演奏でした。
休憩後は大編成の東京都交響楽団がステージ上に並び、壮観です。
このあたりの対比を狙ったプログラムでしょう。
およそ100年をおいてウィーンで作曲された音楽です。
100年で何という違いでしょう。
ウィーンの音楽の底深さも感じます。
ブルックナーの6番はあまり聴き込んでいないので、細かい感想は書けそうにありません。
それでもインバルのブルックナーのCDの全集は以前聴いていたので、初めてライブで聴き、感慨深いものがあります。
彼のブルックナーは実にストレートでスケールの大きな演奏です。もっと細かい表情が欲しいという気もしますがドイツ的な重厚さに満ちて良い演奏です。
東京都交響楽団も美しい弦、力感のある金管でレベルの高い演奏です。
ただ、このあたりの曲になるとドイツのオーケストラでインバルを聴くと印象も違うだろうと思ったのも正直なところ。
まあ、東京都交響楽団もドイツのレベルに達するのもあと少しと感じるくらい高いレベルでした。さらなる上を目指してほしいオーケストラの筆頭です。
やはりインバルが振って、よいブルックナーが聴けました。十分、満足しました。
明日は引き続き、サントリーホールでゲルギエフ+LSOのマーラー9番です。大曲が続きますが、saraiとしてはただただ嬉しい悲鳴です。
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