FC2ブログ
 
  

音楽の聖化:マーラー3番 by ヤンソンス+ロイヤル・コンセルトヘボウ管@サントリーホール 2010.11.22

マーラーは宗教音楽ではありませんが、まさに神聖な音楽に触れた思いで一杯です。

今、サントリーホールからの帰りの電車の中で今夜のコンサートに思いを馳せながら、このブログを書いています。
今年はウィーン・フィルのマーラーは聴けませんでいたが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の言葉では表現できない美しいマーラーに出会えてこんなに幸せなことはありません。

正直、、マーラーの第3番は2番、5番、9番あたりに比べると、今まで馴染みも少ない曲でしたが今夜の演奏でそれらを上回るといっても過言でないほど、頭に深く刻み込まれました。
マーラーの第3番の交響曲はともかく長大な曲が多いマーラーの中でも1,2を争う長大な曲です。とても全体に触れることはできません。
終楽章(第6楽章)だけに焦点を合わせましょう。

声楽付の第4楽章、第5楽章から一転して、弦楽器だけの静かな合奏が始まります。
ロイヤル・コンセルトヘボウの弱音の美しい演奏は見事としか言いようがありません。
ウィーン・フィルの弦の高音の美しさに対して、ロイヤル・コンセルトヘボウの弦の低音の美しさの素晴らしさはどちらも最高です。
何しろ、この終楽章だけでも30分弱ですから、この楽章だけ聴いても満足できるくらいの音楽の充実度。第9番の終楽章と比肩できるほど素晴らしい音楽です。
弦楽器に時折、管楽器が絡みながら、静かに音楽は進み、徐々に高みに飛翔していきます。
高く上り詰めた感動的な音楽。これは宗教的ではない人間的な神聖な音楽と言えるでしょう。
しかし、フィナーレはまだ先です。いったん、また静かな合奏になり、再び、圧倒的な高みに舞い上がります。何という絶頂でしょう。どこまでもどこまでもこの絶頂が続きます。永遠に続くかと思われた絶頂もやがてフィナーレ。一瞬の静寂。
怒号のような叫びと拍手。
これがマーラーですね。
熱い演奏ではありますが、熱狂的ではなく、宗教的な浄化と言えるようなあたたかい温もりに満ちた音楽です。
ここまでのマーラーを聴くのも久々です。
マーラー生誕150年の節目の年にこのような演奏が聴けて人生の喜びを感じています。
saraiも強い拍手を送りましたが、熱狂的ではなく、しみじみとした気持ちを込めての拍手でした。今夜の演奏家の皆さんに敬意と共感を拍手に込めました。

今日のコンサートについてまとめておきましょう。
プログラムは以下です。

 マーラー:交響曲第3番

演奏は以下です。

 指揮:マリス・ヤンソンス
 管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 アルト:アンナ・ラーソン
 合唱:新国立劇場合唱団
    TOKYO FM少年合唱団

アルトのアンナ・ラーソンはその大柄な体を活かした深い声で素晴らしい歌唱でした。ほかのマーラーも聴いてみたいものです。
指揮のヤンソンスは世評の割には、いつもsaraiの心を動かすことがありませんでした。今夜も前半までは立派な完璧な演奏ですが、面白みに欠けます。ところが終楽章の素晴らしさは前述のとおりで脱帽です。素晴らしい指揮でした。

さて、今年はまだゲルギエフとロンドン交響楽団のマーラーの第9番のコンサートが残っています。どんな演奏が聴けるか楽しみです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



関連記事

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR