ピアソラ再発見!荘村清志+小林美恵@ひまわりの郷(上大岡) 2010.9.23
本日のコンサートは昔から高名なギタリスト荘村清志とヴァイオリニスト小林美恵のデュオ・リサイタル。珍しい組み合わせのリサイタルです。
プログラムは以下でした。
コレルリ:ヴァイオリン・ソナタ第12番ニ短調《ラ・フォリオ》
ソル:《魔笛》の主題による変奏曲
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
武満徹:ワルツ(映画「他人の顔」から)
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
《休憩》
イベール:間奏曲
ファリャ:スペイン民謡組曲(6曲)
ピアソラ:タンゴの歴史
《アンコール》
ピアソラ:言葉のないミロンガ
ピアソラ:リベルタンゴ
ご覧の通り、どなたかの表現を借りると、まさに名曲アワー。特に前半は耳なじみのある名曲が続きます。
荘村清志の端正で安定した演奏が光ります。小林美恵は美しい音色ではありますが、大胆でダイナミックな演奏。ヴァイオリンの音が響き過ぎ、少し、バランスを欠く感じはあります。
まあ、全体としては、名曲を美しい響きでゆったりと楽しむという感じで少し、ぼーっとしながら聴いていました。
しかし、それが一変したのは最後のピアソラの《タンゴの歴史》。あまり、ピアソラに目を向けてこなかったsaraiにとっては初めて聴く曲です。
突如、2人の演奏が変わります。とても名曲アワーなんてものじゃありません。
まさに本物の音楽が始まりました。
素晴らしいヴァイオリンとギターの表現、バランスもばっちり。
眠気も吹っ飛び、頭がしゃんとします。
次第に胸の内に感動を覚えます。
4曲からなる組曲ですが、ピアソラらしいところも、あまりピアソラを感じさせないところも、どこをとっても素晴らしい。
特に第2曲《カフェ》は全体に静かな曲ですが、中身のぎっしり詰まった演奏に驚愕さえ覚えます。
第3曲、第4曲と盛り上がりを見せて、緊張感とゆとりがほどよくミックスされた演奏が終わりました。
会場も大いに沸き立ちました。
saraiも初めて、ピアソラが何故世界的なブームになっているのかを理解できましたし、それだけでなく、音楽の原点に立ち返った音楽を聴く喜びを覚えました。
昨日から音楽について悲しい思いをしてきたので、なおさらです。
今日演奏したお二人には感謝の思いと、これだけの演奏をしたことへの尊敬の念を感じざるを得ません。
アンコールの《言葉のないミロンガ》もさらに美しい演奏で感動が高まりました。
やはり、音楽は楽しく、感動的ですね。
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