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「魔笛」@ザンクト・マルガレーテン音楽祭 2010.7.15

さて、今夜のオペラはウィーン郊外のザンクト・マルガレーテンで行われます。ウィーンの国際バスターミナルから、特別の送迎バスが出ます。やはり、地下鉄を乗り継いで、国際バスターミナルのあるエルドバーグに行きます。到着してみると、あちこちいろんな国に向かう大型バスがいっぱ並んでいるのに圧倒されます。これらのバスに乗っていくのでしょうか大きな荷物を持った人が多いです。また、別れを惜しんでいる人や見送りに来た人もいて、ごった返しています。空港の国際線と全く違う雰囲気です。


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18時出発の15分ほど前にバスがはいってきました。運転手さんは、汗だくでチケットの確認をしてました。全員が揃うと、運転手さんが挨拶をして注意事項を説明して(多分・・・)、それが終わると乗客から拍手がおきました。なんだか、日本のバス旅行のような感じで楽しいです。


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いよいよ出発。バスは、小麦やトウモロコシやヒマワリの畑の中の高速道路を飛ばして、1時間ほどで会場に到着。
私たちがバスを降りるときに、運転手さんが「この場所で待ってるよ。端から3台目だからね」と、それはそれは子供に言い聞かせるように言いました。もちろん日本人は我々だけだから、ちゃんと戻ってこれるかとっても心配だったのでしょうね。
駐車場は広大で迷うと大変なことになります。それでも、さすがにバスはオペラ会場の入り口の一番近くに駐車したので、便利でよかった。
で、駐車場で周りを見回すと、えらく見慣れた車。
そうです。わが愛車プリウス。それも新型。


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今回の旅行で随分、プリウスを見ましたが、まだ、新型(30型)は珍しいようです。

会場は昔はローマ時代の石切り場だったところ。ものすごく整備し、舞台装置も見たことがないくらい凝ったものです。こんなもの作って、ひと夏で元がとれるんでしょうか?
石切り場にある舞台まで、駐車場から、長い長い通路が整備されています。全体はすごく広大で驚きました。


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舞台の凄さにも驚きましたが、既に会場に集まっている人の数も相当なものでビックリです。そして皆さん、シャンペンやワインなどを手に、軽食を食べながら、大いに盛り上がっています。一大パーティー会場の雰囲気です。食事はどうするのかと心配していましたが、何も問題ないですね。私達も、皆さんに倣って、飲み物とサンドイッチを手にテーブルを相席させてもらいました。
ちなみに下の写真の右側の一段高いスペースはVIPラウンジ。もちろん、今夜はsaraiは左側の低い場所にある一般ラウンジで軽食をいただきました。
なお、奥に見えるのが観客席。その右手が舞台です。


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さて、お腹に食べ物を詰めたところで、いよいよ、舞台・観客席に向かいます。
まずは巨大で凝った舞台セットに圧倒されます。
舞台の上では、セットを見物するツアーをやっています。VIPラウンジのかたたちの特権でしょうか。


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ちなみに、中央のライオンの顔をした巨大な怪物はオペラの途中で真ん中から2つに割れて、左右に分離し、後ろに隠れているザラストロの宮殿が現れます。ダイナミックな舞台装置ですね。

舞台の前から観客席全体は、こんな感じ。


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そのうちに舞台のライトアップのテストが始まりました。
まだ、明るいですが、それでもこの美しさ。夜の闇がおりてくると、きっと美しいでしょうね。


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ともあれ、今夜の演目はモーツァルトの「魔笛」。オーケストラも歌手もすべてマイクを通しているので、よく音が通ります。野外オペラだから、どうしてもそのようになりますね。まあ、ミュージカルを見るようなものですが、仕掛けの数々があっと驚くようなもので、面白いスペクタクルです。

一応、今回に向けて予習したのは以下。

 ・ザルツブルグ音楽祭1982
指揮:レヴァイン 演出:ポネル
   ザラストロ:タルヴェラ   タミーノ:シュライヤー
   弁者:ベリー   夜の女王:グルベローヴァ
   パミーナ:コトルバシュ  パパゲーノ:ベッシュ
   パパゲーナ:ジーバー

 これは往年?の名歌手がずらっと揃ったDVDです。なかでも、まだ現役ですが、もう夜の女王は歌わないグルベローヴァの素晴らしいコロラトゥーラが聴きものです。

で、今回のキャストは以下。

指揮:シューツ
   演出:ワーバ
   ザラストロ:イェンティンス
   タミーノ:クドリャ
   弁者:クラーセンス
   夜の女王:ミヒャイロヴァ
   パミーナ:シュタインベルガー  
   パパゲーノ:ツェンクル
   パパゲーナ:プラットシャー

オーケストラはステージ横手の建物の中で演奏しており、姿がほとんど見えません。そのオーケストラの音がスピーカーで広大な会場に流されますが、意外にいい音です。普通の室内のオペラのような臨場感には欠けますが、思ったほど、悪くはありません。
歌手達も同様な印象。生声を聴いていないので、うかつな評価は慎みますが、パミーナ役のソプラノのシュタインベルガーの声は好きな部類の声で気持ち良く聴けます。

演出としては火薬が多用され、あちこちで炎や白煙があがります。始まってしばらくすると、左手の方からハトの群れが飛び立ち、舞台の上空で旋回しだしました。野外の会場だと、鳥やカラスが煩いことがよくあると聞いていたので、その類かと思っていたら、サァ~ッと舞台に舞い降りてきて、舞台の上にある籠に皆入ってしまいました。演出だったんです!
あまりの見事なハトの演技に大拍手がおきました。

また、夜の女王は、舞台中央の怖いライオンの顔の頭のてっぺんに立ってアリアを歌いました。イヤァ怖かったと思いますが、そんなことは微塵も感じさせない堂々とした歌いっぷりでした。

驚きの演出に大いに楽しめましたが、途中の虫の大群の襲来には閉口しました。しっかり防虫シートを持参し肌に塗りまくりましたが、完全に防御できるレベルの虫ではありませんでした。後ろのおばさんが防虫スプレーを貸そうかと言ってくれました。みなさんの親切に感謝。でも、それくらいではとても虫は撃退できません。

そんな感じで第1幕が終わり、休憩。
2幕目以降もどんな趣向があるのか大いに期待です。

ところが休憩中にアナウンスが入ると、観客がぞろぞろと会場から出たり、合羽を出し始めました。どうも雷雲が近づいているとのアナウンスだったようです。もちろん私達も準備はばっちりです。ウインドブレーカーをはおり、傘を出して雷雨に備えます。気温もどんどん下がります。着込んだ完全装備状態でも全く暑くありません。先ほどまでの暑さが信じられません。

いよいよ雨がぽつりぽつり降りはじめ、雷は近くで鳴るは、雨は激しく降り出すはで、もう大変です。


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で、第2幕がなかなか開きません。石切り場ならではの火薬を多用した演出が、雷で危険になっているようです。ステージに近い席の人(我々も)は強制的にセキュリティの人の誘導でステージから遠いところに避難。
結局、雨は強くなる一方で、ここで公演中止。残念ですが、仕方ありませんね。この時点でもうすぐ夜中の12時というところでした。
また、バスでウィーン市内に。
バスはシュターツオパー前まで送ってくれたので、あとは徒歩でホテルに。1時過ぎです。



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ジャンル : 音楽

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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