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ヒラリー・ハーン+サロネン@東京芸術劇場  2010.5.30

今日は待ちに待った久しぶりのヒラリー・ハーンのコンサート。
初めて聴くヒラリーのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。
一体、どんなチャイコフスキーになるんだろうといろいろと想像していました。

で、それは伯爵令嬢の弾くチャイコフスキーでした!!

落ち着いて気品の漂う演奏、ある意味、天上の世界の音楽でした。

もっと熱気に満ちた熱情的なチャイコフスキーもあるでしょうが、これがヒラリー・ハーンのチャイコフスキーでした。
普通の演奏であるようで、でも、やはり、彼女にしか表現できない世界。
ずっと、彼女の演奏を聴いてきたsaraiには、納得できるチャイコフスキーでした。

ただ、これは今のヒラリー・ハーンの表現したチャイコフスキー、彼女は今後、さらに高みに向かってもっともっと飛翔してくれるでしょう。

さて、今日のコンサートは今回の来日公演の1回目のコンサートで、池袋の東京芸術劇場で開催されました。
共演はペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団。
サロネンはシベリウスのヴァイオリン協奏曲のCDでヒラリー・ハーンと共演しており、よいコンビで期待できます。
また、秋に予定されているウィーン・フィルの来日公演でも、降板した小澤征爾に代わって、このサロネンが指揮することになっており、話題の人です。

今日のプログラムは以下のとおりです。

 サロネン:ヘリックス
 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
  (アンコール)
    バッハ:サラバンド(無伴奏ヴァイオリン・パルティータより)
 --休憩--
 シベリウス:交響曲第2番
  (アンコール)
    シベリウス:組曲「ペレアスとメリザンド」より「メリザンドの死」
    シベリウス:組曲「カレリア」より「行進曲調で」
    シベリウス:「悲しきワルツ」

予習したCDは以下のとおりです。

 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
  オイストラフ、ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ・フィル
   これはライブ録音で、オイストラフの熱気にあふれた会心の演奏です。
 シベリウス:交響曲第2番
  ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
   これはネットで無料で提供されているCDですが、なかなかの聴きごたえです。

で、コンサートの話に移りましょう。
まず、1曲目は指揮者自身の作曲した曲で、自作自演。
もちろん、初めて聴きました。
ゆったりとした打楽器の響きで始まり、低弦の上にピッコロの北欧風のメロディーが重なり、次第に楽器が加わり、大音響のクライマックスに至る現代の音楽としては明快な曲です。
この1曲だけでは、saraiとしても、どう理解するかは困難で評価は今後にペンディングですね。

次がいよいよヒラリー・ハーンのチャイコフスキー。
珍しく真っ赤なドレスのヒラリーです。
演奏はいつものようにパーフェクト。彼女にとって、これくらいの曲は技術的には何も問題ないでしょう。
音楽表現ですが、ロシア的な要素は切り捨て、純粋に普遍的な音楽のエッセンスだけに向かい合って、それを究極まで磨き上げることで、ヒラリー・ハーンの解釈したチャイコフスキーが生まれているようです。
一体、音楽芸術とは何かという問いが頭のなかを渦巻きます。
オイストラフのように鋭く切り込んで、熱い演奏を繰り広げるのはもう文句なしに感動の世界です。
でも、音楽の切り口は広く、色々なアプローチがあります。
ヒラリー・ハーンの演奏を聴く度に、saraiは「この曲にはこんな演奏もあり得たのか」と驚かせられます。
今回のチャイコフスキーは実に端正で気品の高い演奏でした。
芸術に対して、聴衆も襟を正さずして、向かい合わざるを得ない気持ちに高めてくれるような演奏だともいえます。
この潔癖過ぎるほどの演奏でsaraiの心も洗われました。
これがヒラリー・ハーンの世界ですね、

アンコールのバッハ・・・・
何もいうことなし。天上の音楽でした。

最後はシベリウスの2番。
すべては終楽章の美しい主題に収れんしていくかの音楽です。
オーケストラの響きにもう少し透明さ・ピュアな響きがあれば、いうことなしですが、構成力に満ちた演奏でした。
特筆すべきはアンコールのシベリウスの3曲。
とても美しい表現でした。
サロネンの実力はなかなかのもの。
秋のウィーン・フィルのマーラーの交響曲第9番も期待できるかもしれませんね。

実はsaraiは今回のコンサートへの期待が大きく、6月2日のサントリーホールのチケットも購入済。
まったく同じプログラムですが、サントリーホールではどう聴こえるか、楽しみにしています。
2回目のレポートも楽しみに待っていてくださいね。




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この記事へのコメント

1, stephさん 2010/06/01 22:57
はじめまして。この公演、私も参りました。天上の世界の音楽・・・分かる気がしました。6/2のレポートも楽しみにしております。

2, saraiさん 2010/06/01 23:13
stephさん、初めまして。
コメント、ありがとうございます。

いよいよ、明日、また、ヒラリーの美しい音楽が聴けます。
楽しみでいっぱいです。
じっくり聴いて、早々にレポートします。

3, ambさん 2010/06/02 08:59
はじめまして。通りすがりですがカキコさせて頂きます。私も今日6/2の演奏を聴きに行きます。初めての生ヒラリーハーンの音なので楽しみで楽しみでよく眠れてませんが、コーヒー飲んでしっかり脳みそに音を記憶させたいです。
saraiさんもどこかにいらっしゃるんだと思いながら楽しもうと思います。^^

4, saraiさん 2010/06/02 09:19
初めまして、ambさん、saraiです。
コメントありがとうございました。

昨晩はぐっすり眠って、今日のコンサートに備えました。
もっとも、寝不足でも、ヒラリーのヴァイオリンを聴いていれば、緊張感と高揚感で眠くなんかありませんけどね。

初の生ヒラリーとのこと、繊細でパーフェクトな美しい響きはライブでしか味わえません。一緒に楽しみましょう!
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ヒラリー・ハーン,

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