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上原彩子+バシュメット@東京オペラシティ  2010.5.14

何と凄い演奏だったのでしょう!
上原彩子のすさまじいまでの音楽への集中力にただただ圧倒されました。
最初から最後まで、こちらも緊張しっぱなしの演奏でした。

さて、今日は前回のみなとみらいホールでのコンサートに引き続いて、バシュメット指揮、国立ノーヴァヤロシア交響楽団のコンサートです。
ホールは代わって、今度は東京オペラシティコンサートホールです。
そして、何といっても、ピアノ独奏が上原彩子。絶対に聴き逃せません。

6時半頃に初台に着き、急いで下のレストラン街で食事です。いつも平日のコンサートは食事が大変です。
ステーキハウスTEXASの前を通りかかると、コンサートセットの文字が目にはいってきました。これはきっと特急で食べられそうですね。
早速、それをsaraiと配偶者の2人前注文。700円と価格もリーズナブル。
おろしハンバーグのセットでボリュームもたっぷりでした。

で、開演7時の15分前には会場にはいり、ゆったりと席に着きました。
今日は6列目の真ん中でほぼかぶりつき状態。すでにステージには、でーんとピアノ(やっぱり、今日もYAMAHAだった。)が置かれています。
すごくピアノが近く見えます。上原彩子のピアノをこんなに間近に聴くのは初めてだねと配偶者と会話。

さて、今夜のプログラムは以下。

 チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエット」
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調
  ピアノ独奏:上原彩子
    《休憩》
 チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調
    《アンコール》
 ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
 アブレウ:ティコティコ

何といっても注目は上原彩子のチャイコフスキーですが、まずは「ロミオとジュリエット」です。
前回のコンサートからいって、あまり期待しないで聴いていましたが、今回はずい分、アンサンブルがよくなりました。今日で来日後6回目のコンサートなので、かなり修正されたようです。前回のみなとみらいのコンサートは来日後1回目のコンサートだったので、まだまだ調子もでていなかったのでしょうか。
今回は気持ちよく聴けました。

で、いよいよ上原彩子の登場。
いつものようににっこりしながら挨拶。
しかしながら、ピアノに向かうと表情が一変。
大変集中力を高めているのが見て取れます。

オーケストラが有名な主題を奏でるのを圧倒するかの如く、上原彩子の強烈なピアノが鳴り響きます。素晴らしい響きです。
続いて、ピアノが主題のメロディーを弾き始めました。スケールが壮大で音楽が光り輝くかの如くです。
ぐんぐん心が引き寄せられていきます。
テンポの早いパッセージは切れ味の鋭いクリアーなタッチで音の魅力に耳が酔ってしまいそう。
緊張感の高い演奏がずっと持続し、また、上原彩子が音楽そのものに没頭して、こちらもインスパイアーされます。緊張感が聴衆にまで伝染し、ぼーっとして聴けるものではありません。
saraiも音楽に集中して、まったく雑念のない状態で、身じろぎもできません。
天才音楽家が音楽に真正面から向かい合っている姿を見て、saraiの心も音楽に純化していくかのようです。

大変な演奏に出会ってしまいました。言い古された表現ですが、まさに鬼気迫る演奏でした。

曲を弾き終えると、また、上原彩子はけろっとして、にっこりと挨拶をしています。この人は一体何なんでしょう。
あれだけの演奏をすれば、疲れて、ぐったりの筈ですが・・・

ところで、上原彩子の天才的なひらめきのピアノに対して、オーケストラが十分についていけなかったのは一つだけ、残念でした。
ただ、あれに反応できるのは超一流オーケストラだけでしょう。
シュトレーゼマン指揮のロンドン交響楽団とかね・・・

そうそう、今回の予習CDをご紹介しときましょう。

 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調
  ピアノ独奏:上原彩子、デ・ブルゴス指揮ロンドン交響楽団
   上原彩子らしいシャープなタッチのピアノとさすがにオケのうまいこと。
   ただ、ライブの緊張感には欠けるかも。
 チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエット」
 チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 
  バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル
   これは新番のほうです。久しぶりに聴きましたが、さすがに聴かせる演奏。

休憩後はチャイコフスキーの5番のシンフォニー。
上原彩子の演奏がまだ頭に残った状態で、シンフォニーの間にピアノの音が脳裏によみがえります。
そんな状態で聴きましたが、今夜の演奏は前回の《悲愴》と違い、水準以上の立派な演奏でした。
少し、このオーケストラを見直しました。

いただけなかったのはアンコール。それって、前にやったのと同じでしょう。もう少し、レパートリーはないの?

ともあれ、一昨夜に続き、今日も素晴らしい演奏に出会えて、音楽好きとしてはこの上もない幸せです。



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この記事へのコメント

1, カンパさん 2010/05/15 01:43
はじめまして。
私もTOCでの公演行きました。

上原さんにはいつも驚かされます。
本当に素晴らしいピアニストですね。

チャイ5には不満若干不満でしたが、
なかなかの公演だと思います。
オケも若く通常のロシアのノリとは違って面白かったです。

アンコールの件は勘弁してあげてくださいww
オケの場合はなかなか融通がきかないですし、
(アンコール要員でオケメンバー連れてきてたりしてますし)
特に外来はレパートリー固まってしまうもんですので。。。

2, Dさん 2010/05/15 17:16
はじめまして。同じコンサートを聞きました。座った席が悪かったからか、ピアノの音が時々聞こえにくく、ちょっと印象が違いました。次回、上原さんのリサイタルで再確認したいです。オーケストラについては、弦が分厚くてアンサンブルも非常によく、感激しました。

3, saraiさん 2010/05/16 19:04
カンパさん、saraiです。
初めまして、コメントありがとうございました。

所用で出かけていたので、お返事が遅れ、ごめんなさい。

上原さんはいつもsaraiの耳を楽しませてくれる数少ないピアニストの一人です。というか、追っかけに近い聴き方をしている唯一のピアニストです。

チャイコフスキーの第5番ははっきり言うと、《悲愴》とは雲泥の差でなかなかでした。まあ、超一流のオーケストラとは比べないことにしましょう。

アンコールは事情は分からないでもありませんが、せめて、プログラムごとにそれに合わせたアンコール曲の構成は考えてほしいなあと思います。カンパさんのせっかくのお言葉ですから、水に流すことにしましょう。

また、音楽ネタへのコメントお願いします。

4, saraiさん 2010/05/16 19:47
Dさん、saraiです。
初めまして、コメントありがとうございました。

確かに席によっても印象が変わることってありますね。ホールは場所によって響きが変わりますものね。ただ、saraiの席でも、おっしゃるようにピアノの特にパッセージのなかでピアノッシモの音が聴こえない、あるいはタッチミスしているかもしれないのは十分、感じていました。それでも、それはピアノ演奏の完全さよりも音楽表現を優先させた結果と解釈しました。以前の上原さんの演奏と違い、今年のサンリーホールのリサイタルあたりから、さらなるステップアップ目指して、新しいスタイルを模索していると感じています。ピアニストというより音楽家として、一回り大きくなっていくような予感がします。

5, saraiさん 2010/05/16 19:49
Dさん、お返事の続きです。

今回のコンサートはそれが成功しつつあると思い、大絶賛のエールを送りました。

次回の鎌倉芸術館のリサイタルでも多いに楽しませてくれるものと信じています。

でも、まあ、演奏の受け止め方は人それぞれなので、saraiの意見は単に参考レベルに聞き流してくださいね。

6, Dさん 2010/05/16 23:34
sarai様、ありがとうございます。上原さん、今年は国内での演奏が続くようですね。ジャパンアーツのサイトでスケジュールが確認できます。今回の上原さんの演奏で少し気になったのは、オケとの呼吸の若干のズレがなかったか、ということでした。途中で上原さんが身を乗り出してオケの音を聞こうとしていたのも、なんとなくオケとのズレが気になっていらっしゃったかなあと、これは単純な空想です。今回のオケは、おそらく独奏者のテンポの揺らぎや癖などに瞬時に反応するだけの余裕がないのではないでしょうか。同時に、上原さんも、コンチェルトの際にテンポを保つことから少し逸脱気味なのかもしれませんね。今晩の長野の演奏はどうだったでしょうか?それにしてもテクニックは素晴らしい。また、こちらの記述も理解に非常に助けになります。おかげで、気になるソロイストがまた一人、増えました。

7, saraiさん 2010/05/17 00:40
Dさん、saraiです。
再度のコメント、ありがとうございます。

上原さんはもう今回、何度もこのオーケストラとやってきて、きっと、このオーケストラとの折り合いを自分の中でつけたのではと想像しています。
すなわち、オーケストラのことはあまり気にしないで、自分の音楽を構築するということです。
オーケストラがついてこないのに、自分の音楽のレベルを下げて、合わせるといのは芸術家にとって、あるまじき行為ではないでしょうか。
逆に、このために、上原さんはいつも以上に自由に演奏できたのではないでしょうか。あの自由闊達な演奏は実際、素晴らしかったですからね。

たとえば、ベルリン・フィルあたりと真正面からぶつかり合う演奏だったらと想像すると、楽しくてたまりませんが、本当に実現してほしいものです。

ピアノ・リサイタルはその面、安心できます。

8, たんばさきさん 2012/05/29 14:01
素人の意見です。右脳の活性のためにクラッシックを聞いています。上原さん上手いのですが、右脳に響きません。手さばきは上手いが脳に響かない…。素直な感想です。

9, saraiさん 2012/05/29 21:16
たんばさきさん、saraiです。コメントありがとうございます。

音楽に素人も何もないでしょう。ただ、みなさん、色々な感じ方ですね。saraiはこの演奏にただただ感動しました。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       上原彩子,

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