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サロメ@METビューイング

NHKがBSハイビジョンで恒例になっているメトロポリタン歌劇場のLIVE VIEWINGを続けて5本放送しました。

なかでも、saraiが注目したのは、R・シュトラウスの楽劇「サロメ」です。
今、録画を見終わって、感動という言葉では正しくないと思い、言葉を探しました。
実に圧倒されたというのが一番、近い表現かなと思います。
これまでも「サロメ」は生でこそ見ていませんが、ビデオでは見てきました。そして、今回の「サロメ」は久しぶりに見た「サロメ」でした。
期待はしていましたが、正直、この作品がこれほどとは考えていませんでした。
R・シュトラウスの楽劇といえば、「ばらの騎士」、「ナクソス島のアリアドネ」が大好きで繰り返し、生でもビデオでも見てきました。

が、「サロメ」の真髄を今日、初めて知りました。R・シュトラウスの楽劇でも先ほどの2作と並んで素晴らしい傑作です。

今回の公演は以下の顔ぶれです。

サロメ (ヘロディアスの娘):カリタ・マッティラ
ヨカナーン (預言者):ユーハ・ウーシタロ
ヘロデ (ユダヤの領主):キム・ベグリー
ヘロディアス (領主の妻):イルディコ・コムロージ
ナラボート (若いシリア人、護衛隊長):ジョゼフ・カイザー
管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
指揮:パトリック・サマーズ
演出:ユルゲン・フリム

以上の顔ぶれで2008年10月11日にメトロポリタン歌劇場での公演でした。
1年少し前ですね。

前半はサロメとヨカナーンの一方的な(サロメの)愛の歌です。
マッティラとウーシタロの歌唱が素晴らしい。息つぐ暇がないほど、切迫感に満ちています。メロドラマといえば、メロドラマ。
求愛するサロメ。頑なに拒絶するヨカナーン。
R・シュトラウスの気品に満ちた美しい音楽に乗って、切実なドラマが進行し、見る者をぐいぐい惹きつけます。
マッティラの歌唱は声の美しさというよりも、人間の肉声に気迫がこもり、直接、こちらの感情を揺さぶるかごとくです。

中間部は有名なサロメの7つのヴェールの踊りがあり、マッティラも思い切った演技。ここでも彼女の気迫を感じます。後半につながる重要な場面ですが、どんどん盛り上がります。

そして、いよいよ、後半。ヨカナーンの首を銀皿にのせて、錯乱するサロメ。
これはまるで、R・シュトラウスが描いた狂乱の場です。
マッティラが狂ったように歌い、叫びます。
最初に書いたように、こちらはひたすら圧倒され続けます。
マッティラがサロメか、サロメがマッティラか、人間が生の感情を肉声にのせて、聴く者に迫ってきます。聴く者も正面から向き合わないととても聴いていられません。

そして、いきなり、じゃじゃじゃーん、じゃじゃじゃーん、じゃじゃじゃーん・・・でジ・エンド。

はっと我に返り、思わず、saraiも椅子を立ち、液晶スクリーンに向かい、スタンディングオベーション。
だって、これだけ、全身全霊を傾けた歌唱に対しては、たとえ、画面越しとはいえ、十分な敬意を払わなければ、オペラファンとは言えませんものね。

カリタ・マッティラ、恐るべきソプラノです。
そして、作曲したR・シュトラウス、これも恐るべき作曲家。
もちろん、原作を書いたオスカー・ワイルドも恐るべし。

でも、正直、こちらも疲れました!!



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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