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豊饒の響きのR・シュトラウス:ウィーン・フィル@サントリーホール 2014.9.25

今年のウィーン・フィルの来日コンサートは今日のプログラムだけを聴きます。ポイントはR・シュトラウスの交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》です。今年はR・シュトラウスの生誕150年ではあるし、ウィーン・フィルのR・シュトラウスは格別ですからね。で、そのR・シュトラウスの交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》ですが、冒頭の有名な《自然》の動機が鳴り響くところで、もう、ぞくぞくしてしまいます。続く室内楽的な合奏の豊饒の響きの素晴らしさ。さらにそれが弦楽合奏に拡大していき、これがサントリーホールかと思う程、響き渡ります。あとはもう、この素晴らしい響きを堪能するだけです。このサントリーホールがまるでウィーンの楽友協会に化したかと思うほどの素晴らしい響きです。《学問について》あたりから、さらにアンサンブルは精妙さを増していき、《舞踏の歌》では実に濃密な表現で魅了されます。そして、美しいフィナーレ。期待通りのR・シュトラウスでした。キュッヒルのヴァイオリン・ソロもとても美しい響きで、伝統あるウィーン・フィルの伝統を立派に守っています。若きマエストロ、ドゥダメルは初聴きでしたが、意外に堅実な指揮。無理なくウィーン・フィルの美音を引き出してはいましたが、彼の表現しようとするものは何なのかは明確には見えませんでした。まあ、これからを見守っていきたいところです。
ところで、いい機会なので、このコンサートに向けて、《ツァラトゥストラはかく語りき》のCDを12枚、まとめて聴いてみました。

 クレメンス・クラウス:ウィーン・フィル、1950年のモノラル録音。ヴァイオリン・ソロ:ウィリー・ボスコフスキー。
 カール・ベーム:ベルリン・フィル、1958年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:ミシェル・シュヴァルベ。
 カラヤン:ウィーン・フィル、1959年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:ウィリー・ボスコフスキー。
 フリッツ・ライナー:シカゴ交響楽団、1962年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:ジョン・ウェイチャー
 ルドルフ・ケンペ:シュターツカペレ・ドレスデン、1971年のステレオ録音。
 カラヤン:ベルリン・フィル、1972年のアナログ録音。ヴァイオリン・ソロ:ミシェル・シュヴァルベ。
 ハイティンク:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、1973年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:ヘルマン・クレバース。
 ゲオルク・ショルティ:シカゴ交響楽団、1975年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:サミュエル・マガド。
 カラヤン:ベルリン・フィル、1983年のデジタル録音。ヴァイオリン・ソロ:トマス・ブランディス。
 シノーポリ:ニューヨーク・フィルハーモニック、1987年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:グレン・ディクテロウ。
 クラウス・テンシュテット:ロンドン・フィル、1989年のステレオ録音。
 ピエール・ブーレーズ:シカゴ交響楽団、1996年のステレオ録音。ヴァイオリン・ソロ:サミュエル・マガド。

クレメンス・クラウスとカール・ベームは作曲家とも親交の深かった2人の演奏ですから、聴き逃せません。特にクレメンス・クラウスの演奏は当時のウィーン・フィルの響きとともに素晴らしいものです。モノラルですが、音質もDECCAの録音ですから、最上と言えます。最近、5枚組CDのR.シュトラウス・デッカ録音全集が出ています。カラヤンはsaraiの好みではありませんが、R・シュトラウスだけは別です。特にウィーン・フィルとのCDは格別です。あともいずれも素晴らしい演奏ばかりです。オーケストラもすべて超一流ばかり。ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、シカゴ交響楽団、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、シュターツカペレ・ドレスデンあたりの演奏は外せません。

休憩後はシベリウスの交響曲第2番。これまた、有名曲です。北欧らしい抒情というと、どうしてもフィンランドの本場ものを聴くしかありませんが、そう難しいことを言わずに、ウィーン・フィルの美しい響きに身を委ねました。例の第4楽章のロマンティックなメロディーは体がとろけそうになるくらい、耽美なものでした。まあ、これは名曲アワーって感じで楽しみました。本場ものは予習のCDで十分、楽しみました。

 ベルグルンド:ボーンマス交響楽団(交響曲全集)
 ベルグルンド:ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団(交響曲全集)
 ベルグルンド:ヨーロッパ室内管弦楽団(交響曲全集)
 セゲルスタム:ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団(交響曲全集)
 ヴァンスカ:ラハティ交響楽団(交響曲全集)
 ネーメ・ヤルヴィ:イェーテボリ交響楽団(交響曲全集)
 トスカニーニ:NBC交響楽団(第2番のみ)
 バーンスタイン:ウィーン・フィル(第2番のみ)

シベリウスと言えば、ベルグルンド。3セットとも素晴らしい演奏です。しかし、sarai的にはヴァンスカとネーメ・ヤルヴィのほうが好感が持てました。第2番だけですが、トスカニーニとバーンスタインもなかなか聴き応えがありました。

アンコールは定番のウィンナー・ワルツ。これは贅沢過ぎる演奏でした。1曲目は知らない曲。アンネン・ポルカと言っても、あの有名な曲ではなくて、父親の作品です。まあ、見事な演奏に口あんぐりって感じでした。最後は『雷鳴と稲妻』。まあ、凄まじい演奏でした。これはどこのオーケストラも真似は絶対できないでしょう。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:グスターボ・ドゥダメル
  管弦楽:ウィーン・フィル

  R・シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》Op.30

   《休憩》

  シベリウス:交響曲第2番ニ長調 Op.43

   《アンコール》
    J.シュトラウスⅠ:アンネン・ポルカ Op.137
    J.シュトラウスⅡ:ポルカ・シュネル『雷鳴と稲妻』 Op.324

R・シュトラウスの生誕150年を締め括るのにふさわしいコンサートに満足でした。ますます、R・シュトラウスにのめりこみそうです。




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       ウィーン・フィル,

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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