奇跡の響き_ブルックナー4番(第3稿):バレンボイム+ウィーン・フィル@ウィーン楽友協会 2014.6.14
バレンボイム指揮のウィーン・フィルの第3稿の演奏は、一言で言えば、実に自然な演奏で、これまでの第3稿が改竄版であるという認識を吹っ飛ばすような演奏でした。そして、何と言っても、楽友協会グローサーザールに流れるウィーン・フィルの響きの柔らかさ・まろやかさは奇跡の響きといっても過言ではないでしょう。これはウィーン・フィルと楽友協会グローサーザールの組み合わせでないと実現しないであろう素晴らしい響き。これがブルックナーなのですね。ホルンを初めとした金管の咆哮はまろやかでうるささとは程遠いもので、もちろん、迫力十分。弦と木管の美しさは今更、何も言う言葉は不要でしょう。弱音から最強音まで、ホールに満たされた響きを聴いているだけで、幸福な時間が過ぎていきました。何と美しいブルックナーなんでしょう! 今日だけは、細かいことに言及するのはやめましょう。ここには素晴らしい音楽、それがあるだけでした。
今日のプログラムとキャストは以下です。
指揮:ダニエル・バレンボイム
メゾソプラノ:ベルナルダ・フィンク
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
管弦楽:ウィーン・フィル
レーガー:レクイエム Op.144b
《休憩》
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(第3稿)
最初のレーガーのレクイエム(Hebbel)はフィンクの素晴らしい歌唱が聴けました。フィンクの充実ぶりには目を見張るものがあります。演奏については明日も同じものを聴く予定なので、明日のコンサートで取り上げることにして、ここでは省略します。
休憩後のブルックナーについては前述した通りで、それ以上、語る言葉はありません。
素晴らしいコンサート。そして、世界の頂点に立つオーケストラの実力をまたまた感じさせられました。
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