ウィーンで音楽三昧:ベルヴェデーレ宮殿で見るシーレの名画
旅の22日目、今日はウィーンの最終日。明日は帰国です。最後にウィーンの美術館を1つのぞきましょう。無性に、エゴン・シーレの《家族》が見たくなりました。ベルヴェデーレ宮殿に行きましょう。
その前に腹ごしらえ。今日もウィーンのカフェで朝食です。初めて行くカフェ・ブロイナーホーフCafé Bräunerhof。王宮近くのミヒャエル広場からすぐのところにありますが、観光客の少ない穴場的存在のカフェです。やはり、行ってみると空いています。カフェでは、現地の人はたいていテラス席に座りますね。

saraiはそのテラス席ではなく、建物の中の席に座るのが好みです。お洒落で落ち着いた空間が広がっています。

今日は朝食セットにスープとオムレツをつけてみます。
まず、朝食セットのパン。

そして、ジュースとコーヒー。

ダンプリング入りのスープ。

ハムとチーズは朝食セットに含まれます。

これは追加したオムレツ。

朝食セットのゆで卵。

とても美味しくいただきました。
今日のウィーンもとってもお天気がいいので、フォルクスガルテンVolksgartenに寄って薔薇を見ていきましょう。カフェ・ブロイナーホーフを出て、シュテファンプラッツStephanplatzまで歩きます。ウィーンで最後に見る聖シュテファン大聖堂は、青空を背景にすっくと立っています。

このシュテファンプラッツから地下鉄に乗って、フォルクステアーターVolkstheaterまで移動します。

少し歩くと、フォルクスガルテンです。お天気もよく、緑の公園はのんびりとしています。

盛りではなかったけれど綺麗な薔薇を見ることができて、配偶者はそれなりに満足したようです。赤い薔薇の向こうにヴォティーフ教会の尖塔も見えています。

フォルクスガルテンからはD番のトラムでベルヴェデーレ宮殿に向かいます。
ベルヴェデーレ宮殿の上宮の横にはブルックナーが住んでいた建物があります。

ここでブルックナーは名作の交響曲第9番を作曲しました。残念ながら未完に終わりましたが、作曲された第3楽章まででも不朽の傑作です。ブルックナーに挨拶しないで素通りはできませんね。これはブルックナーの住居だったことを示す銘板です。

ベルヴェデーレ宮殿の上宮に向かいましょう。

上を見上げると、真っ青な空にぽっかりと白い雲が浮かんでいます。自然の美しさを胸に、人間が作り出した美を味わいましょう。

ベルヴェデーレ宮殿の上宮にある美術館に入場。クリムトの傑作も揃っていますが、シーレの傑作群が心を打ちます。
今回は、《4本の木》の素晴らしさに感銘を受けます。亡くなる前年の1917年に描かれた作品です。血のような色の夕日の空を背景に、4本の木の存在感が凄いです。単なる風景画ではありません。シーレの胸のうちはいかなるものだったのでしょう。

シーレの最高傑作《家族》にも再会します。最晩年、1918年の名作に感動です。

特に1917年と翌年の亡くなる1918年のシーレ作品はすべて傑作揃いで、saraiは大好きなものばかりです。
これは1917年に描かれた《抱擁》です。愛を超えて、優しい気持ちを永遠に封じ込めたような素晴らしい作品です。

これは1918年に描かれた《エディット・シーレ、画家の妻》です。シーレの妻への深い愛情を感じさせる作品です。この年に妻エディットも亡くなり、後を追うようにシーレ自身も亡くなるとは・・・。

この美術館では、クリムトの名作を無視することはできませんね。最高傑作の《接吻》です。1907年から1908年の作品です。何と言う美しさでしょう。

もう1枚、《アダムとイヴ》です。《接吻》の約10年後、1917年から1918年に描かれました。《接吻》のように豪奢な金箔が使われることはなくなりましたが、官能美は永遠にクリムトのトレードマークです。クリムト最晩年の集大成の1枚です。

珠玉の作品群を見て、とても満足。大好きなシーレの絵のほとんどは、ウィーンでしか見られませんからね。
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