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ザルツブルグ精霊降臨音楽祭:フランコ・ファジョーリ・リサイタル@ザルツブルグ・モーツァルテウム大ホール 2014.6.6

今日はザルツブルグ精霊降臨音楽祭の2日目。カウンター・テナーの若手の代表格、フランコ・ファジョーリのリサイタル。
今日のリサイタルはカストラートをテーマにしています。カストラートは19世紀に活躍したGiambattista Vellutiが最後の代表的なカストラートで、その後、カストラートは禁止になりました。今夜のファジョーリのリサイタルは最後のカストラート、Vellutiをテーマにしています。
このVellutiのために書かれたマイヤベーアとロッシーニのオペラからのレシタティーボとアリアが歌われます。

今日のキャストとプログラムは以下です。

  カウンター・テナー:フランコ・ファジョーリ
  指揮:ディエゴ・ファソリス
  クラリネット:コラド・ジュッフレディ
  管弦楽:イ・バロッキスティ
  

  マイヤベーア:エジプトの十字軍
   ARMANDOのレシタティーボとアリア(第1幕第6場)
   ARMANDOのレシタティーボ、アリア、レシタティーボとカバレッタ(第2幕第4場)

   《休憩》

  ロッシーニ:パルミラのアウレリアーノ
   ARSACEのシーン、アリアとカバレッタ(第2幕第6場)
  ロッシーニ:セミラーミデ
   ARSACEのレシタティーボとカバレッタ(第1幕第5場)

   《アンコール》
  ロッシーニ:セミラーミデ
   ARSACEのアリア(第2幕) ???(確信はありません)
  モーツァルト:フィガロの結婚 K492
   第1幕、ケルビーノのアリア「自分で自分がわからない」

なお、管弦楽でロッシーニの序曲、管弦楽曲も演奏されましたが、それは本題ではないので、省略。

前半はマイヤベーアのオペラ《エジプトの十字軍》からのARMANDOの歌です。最初はヴィデオで聴いていたファジョーリの印象と異なるので、あれっと戸惑います。ベル・カントでばりばりと歌うと思っていたら、そうではなくて、美しい声の響きです。ジャルスキーよりも太目の声ではありますが、同傾向の美声に思えます。馴染みのないマイヤベーアの曲にためでしょうか。一応、フェニーチェ劇場の公演ヴィデオで予習はしましたが、ファジョーリはこのように歌うのかという感じです。しかし、第2幕のカバレッタに至って、ファジョーリの本領発揮。男バルトリの異名通り、ばりばりとアジリタ。カウンター・テナーでここまで歌うのはさすがです。

後半はロッシーニ。ロッシーニのオペラ《パルミラのアウレリアーノ》のARSACE(カストラートのVellutiが初演)のアリアとカバレッタが実に美しく歌われます。こうなるとアジリタも不要。見事な歌唱。繊細で心のこもった歌唱にうっとりと聴き入ります。これはsarai好みですが、派手さがないせいか、聴衆にはそれほど受けなかったようです。
次はロッシーニのオペラ《セミラーミデ》から、ARSACEのカバレッタです。これはカストラートのために書かれたのではなく、コントラルトのための曲です。これは派手にアジリタがはいります。見事ですが、saraiはさきほどの曲のほうがよかった印象。しかし、聴衆にはバカ受けです。ファジョーリは実力もさることながら、大変な人気。凄まじい拍手と声援が飛びます。

アンコールはまた、ロッシーニ。これまた派手な歌唱。大受けします。さすがの歌唱です。
アンコール2曲目はオーケストラ伴奏が始まってもなかなかファジョーリが歌いだしません。歌いだしたのはなんとケルビーノのアリア。これは見事というか、実に楽しく聴けました。実際のオペラでもファジョーリのケルビーノ役を聴いてみたいものです。

ちょっぴり残念だったのは、今回のモーツァルテウム大ホールが響き過ぎたこと。ファジョーリの生を聴いたのに、クリアに聴けませんでした。やはり、オペラハウスで歌う本格的なバロックオペラを聴きたいものです。




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この記事へのコメント

1, Bonnjourさん 2014/06/08 08:21
早速の記事執筆、素晴らしいです。おかげ様で、この記事を見ながら昨夜の公演の思い出を反芻することができます。

自分のブログの当公演の記事は、まだ半完成品でございます(笑)。写真だけ先にアップしました。旅先に持ってきたタブレットでは機能に限りがあってなかなか作業が進みません。

2, saraiさん 2014/06/08 09:07
まあ、1素人のたわごと。軽く流してください。CTファンのかたに読まれると恐ろしい!!(笑い)
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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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