旅はオランダから~デルフトの散策・・・フェルメールの足跡を尋ねて
デルフトはフェルメールが一生を過ごした街ですが、彼の作品は1枚もここにはありません。作品の鑑賞はできませんが、その代わり、街を巡って、フェルメールの足跡を追いましょう。
フェルメールの情報を求めて、ツーリスト・インフォメーションを訪れます。ツーリスト・インフォメーションは、マルクト広場の1本外側の路地にあります。デルフトの地図をもらい、フェルメールが《デルフトの眺望》を描いた場所を教えてもらいます。地図の左下にチェックした場所です。かなり、街外れですね。

このままツーリスト・インフォメーションを出ようとしましたが、あるパンフレットに気が付きました。《デルフトのフェルメール フェルメールの足跡》というパンフレットです。日本語版もあります。

パンフレットの中身は、デルフトにあるフェルメールゆかりの場所を記した地図です。

まずはフェルメール・センターVermeer Centrum Delftを見てみましょう。マルクト広場のすぐ近くです。フェルメールもその会員だったデルフトの画家組合(聖ルカ・ギルド)があった場所に2007年にオープンしました。ファサードは残念ながら昔のものではなく、当時の建物を再現したものです。

中に入って、びっくりです。単なるお土産物売り場です。よく見ると地下への階段があり、そこがフェルメールの展示をしているところでした。とりあえず、パンフレットをいただきます。

フェルメール・センターという名前は付けていますが、ここにはフェルメールの作品の本物はありません。その代わり、フェルメールの全作品の37枚のパネルを展示しています。今まで見てきた作品がずらっと並んでいます。

順番に見ていきます。これまでにフェルメールの作品は20枚以上は見てきました。今回の旅でも新たに2枚見ました。それらの作品以外に、まだ見ていない作品も興味深く鑑賞しました。ただ、あまりにも本物に比べて、かなり見劣りするパネルだったのが残念です。大塚国際美術館の陶画のような質の高いコピーを用意してもらいたいものです。

むしろ、映像展示のほうが面白かったです。これは《小路》を中心にコラージュしたものですね。

これは作品をばらばらに組み合わせたものです。

まだまだ内容が不十分に感じましたが、おいおいと改善されていくのでしょう。
フェルメール・センターを出てマルクト広場に戻り、新教会に入ります。

新教会Nieuwe Kerkはフェルメールが洗礼を受けた教会です。現在は教会としては機能していないのか、有料での入場になります。チケット代わりにパンフレットを渡されました。

内部は天井から吊り下げられたシャンデリアが印象的です。

ステンドグラスも美しい。

内陣も立派です。典型的なゴシック様式の教会です。

パイプオルガンも美しいですね。

次は旧教会に向かいます。新教会のチケットで共通にみることができるそうです。新教会から旧教会への歩き方の地図もパンフレットに印刷されていました。マルクト広場を抜けて、運河沿いに歩きます。

運河を渡ると、そこが旧教会Oude Kerkです。

ちょっと入口が分かりづらかったのですが、人が出入りしているのを発見。

これが旧教会のパンフレット(新教会と共通)です。

旧教会はフェルメールが埋葬され、フェルメール家のお墓があったそうです。
旧教会の内部です。白い壁と柱が美しいですね。

ここにも立派なパイプオルガンがあります。

ステンドグラスが素晴らしいですね。

ところで、肝心のお墓ですが、今はもうフェルメール家の墓石はないそうです。記念碑だけが床に埋め込まれているそうですが、それは最近のものなのでパスして、この旧教会全体をフェルメールのお墓とみなして、天才画家へ黙祷を捧げました。
ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

これで閉館時間を気にする必要のあるところはすべて見たので、あとはゆっくりとフェルメールの足跡を尋ねて、デルフトの街を散策しましょう。最終目的地はもちろん、《デルフトの眺望》を描いたところです。今日、デン・ハーグでこの最高傑作を見たばかりで、感動が続いていますからね。
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この記事へのコメント
はじめまして。
saraiさまのデルフト散策レポート、
大変楽しく拝見させていただきました。
フェルメールファンの聖地デルフト、一度ゆっくり訪ねたいものです。
こちらのブログエントリーを、VermeerのFacebookページで、
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もしよろしければ、お立ち寄りくださいませ。
何かありましたら、なんなりと、お気軽にコメントください。
Vermeer Facebookページ管理人
2, saraiさん 2013/06/06 09:22
Vermeer FBページ管理人さん、初めまして。saraiです。
お互い、フェルメールの絵画を愛するもの同士、今後とも、よろしく、お付き合いください。
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