質の高いチェコ音楽:ウィハン・カルテット@鶴見サルビアホール 2014.12.3
今日のプログラムは以下です。
弦楽四重奏:ウィハン・カルテット
ハイドン:弦楽四重奏曲第43番 Op.54-1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番 Op.18-6
《休憩》
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 Op.96《アメリカ》
《アンコール》
ビートルズのイェスタデイ
1曲目はハイドンの弦楽四重奏曲第43番です。この作品はあまり聴いていないので、力を入れて予習。予習したのは以下の3つ。
エマーソン・カルテット(ハイドン・プロジェクト)
エンジェルス・カルテット(全集盤)
アマデウス四重奏団(旧盤、モノラル)
いずれも爽快な素晴らしい演奏。なかでもエマーソン・カルテットのすっきりとしたスマートな演奏は音質の良さも相俟って、心地よく聴けます。2枚組におさまったハイドンの弦楽四重奏曲はすべて快心の演奏です。
今日のウィハン・カルテットの演奏は手堅い演奏ながら、美しくハイドンの古典を聴かせてくれました。
2曲目はベートーヴェンの弦楽四重奏曲第6番です。これはさんざん聴いてきた作品ですから、聴き洩らしていた以下のCDで予習。
エマーソン・カルテット(全集盤)
エマーソン・カルテットのベートーヴェンはどれを聴いても新鮮な響きです。もっとも最近聴いたヴェーグ四重奏団(新盤)の素晴らしさには及ばない感じではあります。
今日のウィハン・カルテットの演奏はこの曲の核心に迫る素晴らしい演奏。アンサンブルの響きもハイドンよりも綺麗になってきました。満足の演奏に心が浮き立ちます。
休憩後、この日、一番、楽しみにしていたドヴォルザークの《アメリカ》です。いやというほど、聴いてきた曲ですが、未聴の演奏を予習してみます。
エマーソン・カルテット
ハーゲン・カルテット
プラハ・カルテット(全集盤)
アルバン・ベルク・カルテット
結局、今日の3曲ともエマーソン・カルテットを聴いてしまいましたが、これも期待に応える素晴らしい演奏。ハーゲン・カルテットはデビュー当時のメンバーが20代の頃の演奏でまだまだというところ。これは再録音してもらわないと、ハーゲン・カルテットの名が廃ります。プラハ・カルテットはお国ものではありますが、到底、かってのスメタナ四重奏団の足元にも及ばない演奏。全集盤であるところに意義があります。アルバン・ベルク・カルテットはsaraiの好みではありませんが、ライブ録音でさすがの演奏です。まあ、いずれもスメタナ四重奏団を超える演奏ではありませんけどね。
今日のウィハン・カルテットの演奏は快心の演奏。40年以上前の学生時代に聴いたスメタナ四重奏団の演奏に迫るものでした。ちょっとした間のとりかたや、アンサンブルの精妙さでは、スメタナ四重奏団に比肩できるものではありませんが、ボヘミアを感じさせる音楽の充実度では同等の演奏に思えました。久しぶりに素晴らしい演奏を聴けて、充足感を覚えました。
やはり、弦楽四重奏曲はいいですね。純粋な音楽を感じます。
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