ウィーンで音楽三昧:ウィンドボナ散策の追加、ホーアーマルクト広場とマリア・アム・ゲシュターデ教会
旅の17日目です。
今日もウィーンの休日です。
連日のんびり朝寝して遅くまで朝食を食べていて、それではあまりにホテルのスタッフに申し訳ないので、今日はほんの少し早目に朝食ルームに行きます(とはいっても9時)。やはり、この時間は朝食ルームは賑やかです。今日は土曜日のせいかも分かりませんけどね。今日も美味しい朝食を頂きました。
今日も曇り空ですが、雨の心配はなさそうです。今日も元気よくウィーン散策に出かけましょう。
ウィーンはこれまでも色んな所に出かけましたが、昨日、ウィーンの旧市街の中心を歩いてみて、意外にウィーンのど真ん中を歩いていないことに気付き、今日も聖シュテファン大聖堂の北の界隈を散策することにします。その前に昨日のウィンドボナ散策で漏れてしまったところがあったので、2つのポイントを押さえておきましょう。
一つ目はホーアーマルクト広場(Hoher Markt)。ここは昔、ウィンドボナの中心地だったところで、古代ローマ時代から存在するウィーン最古の広場です。当時は今のドナウ運河あたりをドナウ川本流が流れていたそうで、このホーアーマルクトは水揚げ港でした。その後、13~14世紀は交易の中心地になりました。処刑場やさらし場としても19世紀まで使われていたそうです。古代ローマ時代には、ウィンドボナの軍団駐屯地の中心として兵舎が並んでいました。広場からはローマ遺跡も発掘されています。
昨日、フライシュマルクトFleischmarktからバウエルンマルクト通りBauernmarktの奥に遠望したアンカー時計Ankeruhr Clockはこのホーアーマルクト広場から間近に見ることができます。歴史ある広場のなかで、この時計はまだできてから100年も経っていない新しいものです。できたのは1917年です。もうすぐ100年祭が開かれそうですね。このアンカー時計の前に到着したのは12時30分・・・もう30分早く着けば、仕掛け時計の12組の人物の人形を見ることができるところでした。また、そのうちに出直しましょう。

広場の中心には、結婚の泉Vermählungsbrunnenがあります。

ここには当初、木造の泉がありました。皇帝レオポルト1世が息子ヨーゼフ1世の結婚を祝って(戦地からの帰還を祝ってとも言われています)、1729年にフィッシャー・フォン・エルラッハに造らせました。エルラッハと言えば、ウィーンのバロック建築の巨匠ですね。この泉は石とブロンズでできています。バロック期ウィーンの最も重要な泉です。

とても立派な泉です。人々がこの泉の下を憩いの場としているようです。

二つ目はマリア・アム・ゲシュターデ教会Katholische Kirche Maria am Gestadeです。昨日、ゴシック期の古い教会、聖ペーター教会と聖ループレヒト教会の2つは間近に見ましたが、マリア・アム・ゲシュターデ教会だけはティーファー・グラーベン通りから、石段の先の高台にそびえる建物を遠くから眺めただけでした。これが昨日見た教会の姿です。

この教会はウィーンが舞台になった映画「 第三の男 」や「 恋人までの距離:ディスタンス 」でも映像化されました。ちょうど、この下から見上げる姿でした。ですから、映画と同じ姿は見たからいいと言えば、いいんですが、やっぱり、間近でも見てみたいと思った次第。
ホーアーマルクト広場から、道を探りながら、教会のほうに進みます。道はややこしいですが、何とか、教会に向かって進みます。

遂にマリア・アム・ゲシュターデ教会の真横にぶつかりました。そこから鐘楼を見上げます。

教会の側面はこんな感じ。

もう一度、見上げます。今度は鐘楼と2本の尖塔が一緒に見えました。

これがマリア・アム・ゲシュターデ教会がウィーンの文化財であることを示す銘です。教会は元々、1158年ドナウ川支流の土手に建設されました。その支流は現在は昨日歩いたザルツグリース通りになっています。教会の名前、マリア・アム・ゲシュターデ、すなわち、《岸辺のマリア》はその立地に由来しています。銘に書かれている1394-1414は再建された年です。

この教会は中を見学できます。内部は単廊式のシンプルな作りですが、とても美しいですね。

絵画や飾りつけも見事です。

これも見事な装飾品です。

主祭壇はルネサンス様式です。

これは祭壇から後ろのほうを眺めたところ。写真ではまっすぐに見えますが、身廊は川の湾曲に沿って、曲がっています。

内部の一画にこんな美しいものもあります。

パイプオルガンは後世のものでしょうが、美しいです。

最後にもう一度、美しい内部空間を眺めました。

教会を出て、正面からの風景を眺めます。下を横切っている通りはティーファー・グラーベン通りTiefer Graben(正確には通りの最後の部分で、奥のほうに伸びている通りはベルセガッセBörsegasse)です。そこから、この教会まで石段が続いていますが、この写真では見えません。昨日の写真はこのティーファー・グラーベン通りから教会を見上げたものです。

これで昨日、見損ねたものは補完できました。この後は今日の散策に移ります。
散策のルートを地図で確認しておきましょう。

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