オランダ・ライン川・ウィーンの旅~ベルンと言えば、やっぱり、クレー
ベルンの朝は雲一つない青空が広がり、気温もどんどん上がります。冬の気配よ、さらばっていうところです。
駅前から12番のバスに乗ると終点がパウル・クレー・センターです。ここからは白銀に輝くアルプスの峰々がくっきりと見えます。美しい緑の草原の向こうに白い雪山・・・対比の妙です。配偶者はクレーをとるか、アルプスの眺めをとるか、究極の選択だと言います。とりえず、アルプスの眺めを写真に収め、クレーセンターにはいるっていうのがsaraiのあれもこれもの答えです。

クレーセンターでチケットを買おうとすると、統計をとっているので、どちらから来たのか教えて欲しいと言われ、日本からだと言うと、受付の女性は少し興奮気味に何かを話し始めました。よく聞くと、ちょうどジャポニズム展をやっているそうで、是非、楽しんでねっていうことです。

まずは《ヤウレンスキーとクレー》展です。2人は青騎士の仲間ですが、かなり、交流があったようで、作風の似た絵もあります。クレーの有名な作品はあまり展示されていませんが、それでもクレーの作品の質はどれも素晴らしいものです。ヤウレンスキーは独特な鮮やかな色彩を混ぜた大きな人間の顔の絵が印象的です。
続いて、階下での《ジャポニズムとクレー》展です。北斎、若冲、広重などの作品を完璧に理解し、それを自分の中で再構成した作品が見事の一語です。後日、特集する予定なので、ご期待くださいね。
次はまたバスで駅前まで戻って、そこからベルン市立美術館に向かいます。ここには、何と言ってもクレーの最高傑作《パルナッソス山へ》があります。単純であるようで、複雑な絵です。色彩の味わいが何とも言えず、輝くような作品です。天才にのみ、描ける作品です。それにしても、クレーの最高傑作をクレーセンターに置かないのは不便なことです。この市立美術館には、モディニアニの素晴らしい裸婦画、マルクの代表作3点(そのうち、1点は馬を後ろから買いた絵で配偶者のお気に入り)、ピカソの傑作数点、マティスの佳作3点、セザンヌ2点~、ホドラーの大作、ミロの佳作、カンディンスキー、ゴッホのオランダ時代の農婦のごつごつした絵、美しいボッティチェリなどがあり、そして、最後の展示室はキルヒナーの絵画で埋め尽くされ、壮観です。この中で、saraiの気に入ったのは、クレーは別格として、モディニアニ、ボッティチェリ、マティスあたりです。
ここまでで、もう電車の時間が迫ってきました。ちょっとだけ、市立美術館の裏のあたりのアーレ川の景色だけ楽しみました。川面の緑色が何とも美しいですね。

ベルンに行っても、クレーを見ただけのようなものです。
ベルンからは1時間半ほどでチューリッヒに移動します。夜、チューリッヒ歌劇場でバロック・オペラ、ヘンデルの《リナルド》を見ました。古楽オーケストラの響きが抜群で、ヘンデルの管弦楽曲を気持ち良く鑑賞し、さらにおまけにオペラが付いてきたような感覚でした。詳細記事は後日、アップします。
明日はラインの旅の総仕上げ、ライン川が流れ込むボーデン湖をクルーズし、最後にシャフハウゼンに行き、ラインの滝を見る予定です。
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